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このお話はその3の続きになります。


「待たせたな。わっちが吉原女学院親衛隊「百華」の頭、
月詠でありいす。ぬしが西高の坂田銀時でありいすか?」
男が静かにこちらを振り向いた。
赤い目、学ランの中に着ているTシャツに【糖】の文字。
間違いなくこれが銀時であろう。

「おう、そうだ。わざわざ呼び出して悪かったな」
「坂田銀時…ぬしはひとりか?そこらに手下が隠れていないか?
正々堂々と話し合いたい。嘘はやめてくれでありいすよ」
「ふむ。ひとりだぜ。今夜は俺ひとりだ。俺の、プライベートな謝罪をしに来たんでな」
真っすぐに向けられた赤い目の奥に光るものが見えた。
「謝罪…か。分かった。みんな、帰るでありいすよ。
向こうがひとりで来ているのにこちらは大勢というわけにはいかぬ。心配は要らぬから、帰れ」
「え?頭!そんなこと危険です。ひとりで来ているなどという言葉を信じるのですか?
こんな奴の言葉を…」
「ああ、そうだ。こいつを見ていたら、その言葉に嘘はないと思える。大丈夫だ。
わっちがきちんと話をして帰る。さあ、みんな帰りなんし!」
頭の強い言葉に百華のメンバーはしぶしぶと引き下がる。
やがて波止場は銀時と月詠のふたりだけになった。



じっとこちらを見ている銀時。
月詠は静かな空気の流れに、いつ尋常成らざる気配が混ざるかをキャッチするために、
その五感を研ぎ澄ませる。
手はいつでもセーラー服の中にあるクナイを握れるよう、緊張しながら下していた。


「何だ…プライベートな謝罪とは。先日の元町でのいがみ合いに関係があるのか?」
「ああ、ある。それだ。そっちの生徒とウチの生徒が取っ組み合いになった、アレだ」
「ふむ、聞いておる」
「まずは謝っておきたい。最初に手を出したのはこっちだと聞いたのでな」
「ふむ。そうか。だがあれはウチのも悪かったのではないか?
混んでいる元町の道で、肩が触れたか触れないかでもめるとは、
こちらにも非があったかも知れぬぞ?
きっとその後に醜い口争いが起こって、喧嘩になったんじゃあるまいか?」
「その通りだ。さすがは頭と呼ばれるだけあるな。洞察力もなかなか鋭い」
「…お、お、お世辞はいいから続きを話すでありいす!」
「こっちの西高の女は…まあ、アレだ、俺の女でな。
喧嘩っ早くて困ってる。
それにド近眼でよ、メガネを壊されたことを未だに根に持っていやがって…
互いの学校の悪口を言いながら殴り合ったのだそうだ。
だが俺の女は武芸に秀でたやつで、
喧嘩になったら男でも負けるかもしれないという力の持ち主でな。
今度会ったらぶっ殺すなどと息巻いているんで、
もうこれ以上吉原の女に喧嘩を売るなと言ったのに聞かないんでな。
ならば吉原の頭と話をつけて、メガネ代金をもらってきてやるから、
もうこの話はチャラにしろと言って出てきたという訳だ」


月詠はむかついた。
なんだと?俺の女だと?この!
その女をなだめすかす為に、わっちを呼び出したのか。
泣いてすがられでもしたのか?
壊れたメガネの代金だと?
そんなものを支払う義務はこちらにはない。ふん!

「残念だが銀時。壊れたメガネの代金はそちらでもってもらおう。
こちらの生徒もの、セーラー服が破れたと、制服の再注文を頼んでいる。
こちらの費用も、そちらのメガネ代金も、喧嘩両成敗ということで自腹切りにしてもらいたい」
「はあ…そちらの吉原女学院のお嬢様方は超セレブ。
こちとら生徒全員がバイトに走らないとならないほどの貧乏ぶり。
この格差は今の日本を非常によく表していると思うがね。
セレブなお嬢さんが制服を作り直すのは、どうせ金持ちの親父の金だろうが、
メガネを作り直す代金は、俺の女が毎日バイトしても2カ月はかかるというもの。
この格差を埋めるべく、交渉に出て来た俺の言い分も、ちったあ分かれよ、お嬢さん」
銀時がにやりと目を細め、口角を上げた。


なんだこりゃあ!恐喝かあ?くそっ、腹の立つ!
俺の女、俺の女と言うな、馬鹿っ!
自分の女ぐらい、ちゃんと言って聞かせておとなしくさせろ、この!
こりゃあ要するにノロケじゃないか!


月詠はちょっとでも銀時をかっこいいと思った自分が許せなくなった。
「残念だが断る。代金は互いに持つ。これでお終いだ。
それと今後吉原女学院の生徒に手を出してきやがったら
わっちが許さんから覚えておけよ、いいな、銀時」
凄みのある声と目つきで言い放つ。
くるりと背を向け、歩き出した。
「待ちな」
「え?あ!」
月詠は銀時に腕を取られ、きつく抱きしめられた。
「こ、この!何をする!は、放せ!」
「おめえが気に入った…おめえも俺が気に入ったろ?
そういう目で俺を見てたもんな…ふふ」
「う、うるさい!何を言う!自惚れるな、あ!」
銀時の手が月詠の頬を掴む。強い力。身動きが取れない。
ふたりは至近距離で見つめ合う形となった。

「どうだ…俺と付き合わねえか?
…おめえと付き合えるんならメガネ娘はフッてもかまわねえ…」
「な、何を世迷い言を!は、放せ、この!い、嫌だ!」
「おれは迷っちゃいねえ…おめえ…いい女だ…俺の女になれよ、月詠…」
「い、いや!は、はな…んんっ!」

銀時は月詠の唇を捕えた。
激しく吸われる。
月詠にとってのファーストキスだ。くらくらする。
これがキスというものなのか!
え?これがそうなの?
信じられない!
ファーストキスってもっとこう、ムード満点の、
互いに好き合ってどきどきしながら唇を合わせるものじゃなかったのか?
本にはそう書いてあったし、憧れも……
なのにこれ?強引に男に唇を奪われたこのキスが、わっちのファーストキスなのお?い、嫌!


それにしてもなんと慣れた仕草なのだろう。
ちくしょう、その女と毎日キスしているからか!
なんだよ、この…!
と、銀時のキスに抵抗出来たのはここまでだった。
熱く甘い銀時の唇…舐めまわすように動く舌、顎から移動した銀時のその腕は
いつしか月詠の腰をしっかりと抱き寄せていて身動きが全く取れない。
そればかりか銀時の唇から注ぎ込まれてくる情欲の熱さに眩暈がする。
大きな舌の動きは、月詠の身体の芯まで響く。

力が抜けた。
立っていられない。
月詠は銀時にしがみついた。





@@@お仕事復帰後一週間…
はああ~疲れる…が本音でしょうか(笑)
ですが
原稿の方も順調に進み
「絶望の淵を泳ぐ金魚」と
「tenderly」とも
無事に入稿致しました。
P数、表紙、値段、夏コミでの緋桜流のスペ配置番号などは
ここからどうぞ。

http://mizukijoe.sfcgi.com/kingyo-oshirase1.htm

8/14以降には書店委託、自家通販が始まります。
必ず18歳以上の方のみ、お申込み下さいませ。
皆様を信用しております。

次回の更新は夜兎族。
「螺鈿」か「絶望の淵を泳ぐ金魚」のピックアップの予定ですが
「tenderly」の続きになるか?
まだ未定です。
皆様のご要望もお待ちしています。

お気軽にコメや拍手コメでどうぞ。

その拍手コメですが
「銀月頑張って下さい」
ありがとうございます。
コメがない拍手にも
同じような熱い想いが込められていると受け取っております。
それでよろしいでしょうか?




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このお話は「その2」と繋がっていません。
高校生銀時と月詠の初めての出会いのシーンから。




「何だって?西高の番がわっちに会いたいと言って来たと?」
「ええ、お頭。ほらこれ…」
【金曜日、夜9時。ハマの波止場にて待つ。西高銀時】



ここは吉原女学院。
横浜の港から上った丘の上にある、名門女子高校である。
多くの女子高の中でも、厳しい偏差値を誇り、
学校内の設備も他の女子高とは比べ物にならない程に整備され、
校長の鳳仙は全横浜私学女子高の理事を務める実力者である。
近頃の女子高には珍しく、礼儀作法の時間や、琴、三味線、日本舞踊、
剣道、柔道、弓道などの古典的日本武芸の数々、
書道や茶道、華道など、それは多くの芸事が授業に織り込まれていた。

「男に負けずに世の中を渡り歩くのに、ひとつでも多くの芸を身につけることが大切である。
女子は女子にしか出来ぬ技もあるということ、
いつかそれが己が身を助ける日も来るやも知れぬ」
とは、校長鳳仙の言い分である。

一方横浜でも偏差値も最下位に近い西高校は、
港から少し離れた工場地域西部に有った。
先ほどの吉原女学院が超セレブ校なら、
こちらは公立の一般人向けな学校…
だがその西高の番、坂田銀時は、この吉原女学院でも有名だった。
その白い髪と赤い目、無類の甘いもの好き、喧嘩っ早くて負け知らず。
丘を下りた同じ横浜に、その名を馳せている男。
177センチ、65キロ。
均整のとれた身体つき。
一応ハンサム。
腰に差している【洞爺湖】と彫られた木刀。
銀時を元町で見かけたとかの噂が流れると、
吉原女学院の中でもきゃあきゃあと嬌声が飛び交った。
同年代の異性に興味津々なのは仕方あるまい。

それは西高でも同じで
「あの吉原女学院の生徒を自分の女に出来たら最高!」などと言い合っている。
そんなセリフを快く思わない西高の女子は、吉原女学院の生徒を目の敵にし、
先日ハマの繁華街でひともめ有ったところだった。
ひょっとしてその事件と関係があるのではないか…?…

「お頭、どうします?」
「…ふむ…待ちなんし。まだ時間がある。考える」



月詠が【頭】と呼ばれているのは、この吉原女学院の生徒会長である
学年一つ上の日輪を護る親衛隊「百華」の長を務めているからだ。
小さい時から月詠を本当の妹のように可愛がってくれ、
大事にしてくれていた日輪。
日輪がこの吉原女学院に入ったと聞いて奮起して勉強し、見事試験を突破したのだ。
どこまでも日輪を護るために付いて行くと決心している月詠は、
他の女生徒らと違い、異性やファッション、アイドルや音楽などに夢中にならず、
生徒会が万事うまく進むようにと策を練り、もめ事は日輪に知られる前に片づけ、
時には日輪のボディガードさえ務めた。
校長鳳仙の大層お気に入りである日輪を護る親衛隊の隊長は、学術優秀、
日輪とは違う美貌を持った女、芯の強い態度と目つき、容赦ない制裁、
セーラー服の袖に隠し持ったクナイの技は、誰も敵わない…
月詠の他校の評判である。
だがちゃらちゃらした今時の女子と違う、
「日輪を護ることを第一の任務」と決心しているその目つきに、
他校の男子は「すごい美女だけどこりゃ落とすのは無理」とばかり、
往々に敬遠されているほどであった。



月詠は先日起きたもめごとの報告書を読んだ。
「元町で肩が触れた触れないで、ふたりの女子高生が取っ組み合いの喧嘩になり、
吉原女学院の生徒が泣いて謝って終わった」とある。

なんだ、負けたのか…悔しいのお…
だが謝って終わったのならもう今更何も言われることも無かろうに…?
いったい銀時はわっちに何を言いたいのだろう?
もうウチの生徒に喧嘩を吹っ掛けてくるなよ、とか?
ハマでデカい顔してんじゃねえよ!お前ら、とか?
そいつの恨みを返しに来た、とか?
ふん、くだらない…

同じ土地で暮らしていくのに喧嘩なぞ繰り返してどうなる。
こんな小さな雑魚同士の喧嘩に、番長がエラそうに出張るなんて、
銀時はその程度のヤツなのか?情けない。
おう、いちゃもんをつけるのなら聞いてやろうじゃないか。
同じハマっ子同士、仲良くは出来ないまでも、当たらず障らずに暮らして行けばじきに卒業、
わっちも銀時も今は高二、大学を受験するならこれからが勝負。
日輪が進学する気なら、わっちも同大学を受けるためにも勉強が忙しくなる。
他校との面倒なもめ事をこれ以上増やさない為にも、ここらでわっちがひとつ言っておくか…
西高の番、坂田銀時に会ういいチャンスでありいすな…
日輪の生徒会とこの学校を護るために、大きな事件は起こしたくない。
月詠は自分が行かねば解決しないだろうと判断した。

「わっちひとりでも大丈夫だ。行くでありいす」
「頭、駄目です!ひとりなんて…あっちも大人数で来るやもしれませんよ?」
「…ふむ…そうか…じゃ、一応10人ぐらいで行くか」
「10人…分かりました。それでは次の部隊を待機させておきましょう。
呼んだらすぐ来られる場所に」

…そうして金曜日の夜が来た。






ぼお~~っ
船の汽笛が聞こえる。
横浜港では、朝7時、正午、夕方5時、そしてこの9時と、氷川丸が鳴らしてくれる。
ハマっ子たちはその汽笛を聞きながら行動しているのだ。

月詠とその側近の10人の百華メンバーは指定された波止場まで来た。
遠目にひとりの男が立っているのが見えた。
男は海の方角を見ながら立っていた。
前を留めずに来ている学ランが風になびいている。
噂通りの白い天然パーマの髪。
ああ、これが西高の銀時か…

だがこの、どこか寂しげな背中はどうしたものだろう。
手下も連れずにひとりで現れた銀時。
有名な洞爺湖も腰に差していない。
丸腰である。
白い髪が海風になびくのを押さえもせずに、じっと暗い夜の海を見つめている。
その表情は暗く遠目なので見えないが、
ただひとり波止場に立つ男の姿は月詠の心を大きく騒がせた。

なんて寂しげな…それでいてなんて強そうな男なのだろう…

だが丸腰であるのが気に掛かる。
何故だ?
いくら何でも無謀だろう。
喧嘩した学校の親衛隊の頭と会うのに、たったひとり、丸腰…
このまま喧嘩になったらどうする気なのだ。

……ああ、そうか。女どもの相手に木刀は要らないか。
喧嘩などになりはしない、ちょいと腕ぐらいねじ上げれば
言うことを聞くだろうとでも思っておちょくっているのか。
舐めたマネを…!ふん!いい気になるなよ、銀時。
わっちがその気になったら、お前などその暗い海へ蹴落とす事など簡単だということを、
その身に教えてやるからの!馬鹿にするな!見てろ、この!

先ほどの、銀時の姿に心打たれた分だけ、余計に怒りと闘争心が湧く。
月詠はセーラー服の袖に隠し持ったクナイの本数をそっと確かめた。




@@@
武路軀の辺りを飛ばして、高校生銀時と月詠の出会いの辺りです。
この後に情事があり、ふたりでかけおちして、ハマを飛び出し、
双子を生んで…になるのです。
こうご期待★

いつも拍手応援ありがとうございます!
まだまだよろしくです!
絶対完成させます!燃えてます銀月もあぶかむも!



順調に回復中    みづき  






 
銀時は世の中の父親の例に漏れず、娘可愛さにデレデレだった。
同じような事を注意する時も、
息子の武路軀に言う言い方と娘のこの大亜に言う時とでは全く違うのだ。
たとえば、ふたりが食事中にもたもたしていたりすると…

「おい、武路軀。さっさと食べねえと父ちゃんがもらって喰っちまうからな!」
と声にも凄味が感じられる。箸も出る。
しかし大亜には、
「無理して急いで喰うなよ。腹痛くなっちまうからな」
などと言い、妻である自分にもこんな優しげな声音で話しかけてくれたことがあっただろうか?と
思えるほどに柔らかい。
それに笑顔だ。
「駄目だ、大亜。急がないと学校に遅れるでありいす。
食べないなら片付けるから早くしなんし!」
月詠は声を荒げてしまう。
大亜のモタモタぶりと
銀時の娘可愛さの声にいらいらとしてしまうのだ。


何だっていうのだ…
妻より娘が可愛くなるというのは聞いたことがあったが、これがそうかい。恥ずかしい。


あの、西高のワルの代表だった銀時か?これが。
鳳仙に立ち向かい、洞爺湖を振り、勝利を勝ち得ることの出来た男、銀時か?これが。
地雷亜をあんなに追い詰め、
自分のために再び多くの怪我をしてまで助けてくれた男、銀時か、これが…!
同じ男とは到底思えぬわ!




大亜の方はというと、自分と同じ白い髪を持つ父親を、
これまた至上の愛情で見上げている。
そりゃそうだろう、いつも「もたもたするな」と言い続ける母親と、
優しく抱きしめてくれる父親と、
どちらが好きかと問われれば優しい父親の方がいいに決まっている。
どこをどう見たって自分と同じような風貌、ああこれは間違いなく自分の父親だと思うのだろう、
懐き方が母親である自分と違って感じるのは女の嫉妬だろうか。


…はあ…とため息をつきながら、月詠はいつもこの銀時の娘可愛さのデレデレを見ていた。
だが、そっくりな風貌で、銀時の腕に抱かれて寝ている大亜の姿を見ていると、
なんとも言えぬ幸福感がせり上がってくる。

銀時とそっくりな娘…その娘を可愛がってくれる夫…

女を捨てて生きてきた自分に、こんな幸福が訪れるなど
考えてもみなかったことだ。
今でも信じられぬことだ。




さて冒頭のやりとりだが…
ふたりは小学校に入り、最初の夏がやってきた。
学校でのプール指導が始まる。
新しい紺色のスクール水着にスイムパンツ。まっ白い水泳帽。
ふたりは大喜びで着替えて両親に披露。

「うへ~っ可愛い!大亜、可愛いぞお~!
ペッタンコの胸が愛しいなあ…ああ…スクール水着ってえええ…」
無視する月詠。
「ねえ、お父さん、僕は?」
「うむ!いいねえいいねえ。もっこりもまだ小せえ。可愛いなあ、ヲイ!
てか、いい身体だな、武路軀、ふむ!」
月詠はこれも無視しながらプリントを読む…
「クラスと名前を書いたゼッケンを前、後ろ、両方に縫い付ける。
詳しくは図面を参照。
なお、肩よりも長い髪の女子は、プール指導中は短く切るか、ゴムで縛り、
きちんと水泳帽の中にしまって泳ぐこと…ふむ。だとさ。
どうする?大亜?短く切ることにしようか?
その方がいいでありいすよ。濡れてもすぐに乾くからね」

大亜は母親の提案にひどく驚いておびえた目になった。
大亜は髪を切りたくない。
短い髪の毛なんて女の子っぽくないもの。
それに私はこの白い髪が大好き。
だってお父さんと同じなのだもの…

月詠は声に出さずに目でこれを訴えてきた大亜に、あ~あと心の中で溜息をついた。
「……ああ~、仕方ないね…じゃあ、プール用に髪を縛るゴムでも買うか…」


そんなこんなで、月詠と大亜は街中で綺麗なカラーゴムを選んでいた次第。
色とりどりのカラーゴムには可愛らしい星だのハートだのお花が付いている。
赤いのピンクの水色の…大亜にとっては初めての体験。
この中から2つ、選ぶの?どうしたらいいの?な状態を、月詠が待っていた…訳だ。
月詠にはどれでも同じじゃないか、どうせ帽子の中にしまってしまうのだろ?と思うのだが、
大亜は目をきらきらさせながらあれでもない、これでもないと迷い続けている。
自分が買えばすぐに決まったのだろうが…
「自分のことは自分で決めさせなくては大亜の為にならない」
と月詠は自分自身に言い聞かせていたのだった。


さんざん迷った挙句に、青いゴムに小さいイルカの付いたもの、
赤いゴムにピンクの花が付いたものに決まった。
大亜はものすごく嬉しそう。
入れてもらった小さな紙袋を大切そうに胸に抱いて、万事屋に帰ったのだ。
帰ってからそれこそ眠る時まで髪を結んだ自分の頭を鏡で見続け、
微笑んでいたのは言うまでもない。
寝る時には、そのカラーゴムは大亜の枕元に置かれた。







@@@@@@
「西高の番だった銀時の寂しげな背中に魅かれ、17でデキ婚、双子の子どもは
大亜と武路軀」
これは月詠の原作でのセリフでしたね。
その前に銀時は
「俺たち、チンピラ夫婦なんです」
だと!
その辺りから物語を発展させました。
もちろんこの後に、その高校生時代のふたりのえっちも
入れる予定。
その後にちゃんと地雷亜との闘い後のえっちも入れたい…


間に合うかしら…
体調不良の中、少しずつ夏コミに向けて頑張りますので
どうぞ引き続き拍手で応援して下さい。

拍手コメ「銀月頑張ってください」ばかりです!
でも嬉しいです。
ありがとうございます!
ちゃんと完成させますから!


退院5日目。  みづき









 
夏コミ、受かった!
うそみたい~~!

金曜日、西、「え 26b」
銀魂、阿伏兎神威、銀時月詠。


うわあ…なんかめちゃくちゃ嬉しいです!
今回は土銀から離れての初当選。
え?こう書くと土銀辞めたみたいな書き方だけど、違って
「新刊予定カプ」で申し込んだから、という意味です。
近頃の私の作品群は
皆さんもご存じのように
どれも吉原関連のものばかりなので、
こういう申し込み方をしました。

予定通りに阿伏兎神威本、今度は漫画本、
銀時月詠本の第二弾、
コミケ恒例の無料本…
頑張りたいです!




さてもうひとつ嬉しいこと…
血液検査の結果が非常に良かったのです!

これ、自宅のPCから打っています。
ああ、まだ退院ではないのですが
症状がちょっと落ち着いたので外出願いを出したら
「いいですよ、消灯までに帰るのなら」という条件付きで
戻って来ました。
もちろん今日は、コミケ当落発表の日ですから!
絶対今日は熱が出ては困る!という念が通じて
戻って来られました!
先ほどからPC事務をいろいろと片付けておりました。



二度目の小手術後、昨日はじめての血液検査があって
順調に白血球もCRP(体内の炎症反応数値)も
正常値に戻りつつある。
主治医のYドクターはさすがは理系男性、博士さま、
「なになに、手術したばかりの検査、下がって当然。
あと2~3日後にもう一回検査して
その後も順調に数値が下がるのなら快方に向かっていると言えますけれどね~」
と言いながらも、非常に嬉しそうに笑ってくれる。

もうひとりの女性Mドクター、理系の女性だが(笑)
やっぱりYドクターと同じことを述べた後、
「みづきさん、このまま治ったら、ホントいいです!」
と、いつもの冷静な笑顔にプラス声が大きい!

3人のドクターで持ち回りで受け持ってもらっているのです。
もうひとりの若いイケメンドクターは今日は別病棟にお出かけ。
私の点滴ルートが取れずに、私の両の腕に青い内出血痕を
10か所も作ったドクターだが、
若くて気が良くて明るくて、こういうドクターはほんといいよ。
最初の手術の、Yドクターの補佐を務めた将来有望な医師で
この結果を見たら大喜びしてくれそうだ。

長く入院しているおかげで
たくさんのナースやらお手伝いさんらとも仲良しになったのだけど
そのうちの一番の仲良しナースさんなど
「結果見ましたよ~~!みづきさん、一応おめでとうですね!
やっぱりみづきさんの、治ろうとするあの姿勢が良かったんだと思いますよ!」
と、今日は部屋担当でないのに走ってきてくれました。
失敬なヤなナースも居るけれど
ほとんどのナースさんは、ほんとによくしてくれていますので
ご安心を…




本当に…
このまま順調に戻っていけば
来週あたりに退院やその後の治療方針も決定出来るという所まで
来ました。
もちろん、結果次第で入院が延びるのですが
コミケ当選の嬉しい知らせは
きっと私の中の何かにいい影響を与えてくれるはず。
あれれ!
ダメじゃん、ダメじゃん、それより早く全快して退院することが先でしょう!という
皆さんの声が聞こえてきそうだ…♪
そうだよね!
まずは身体だ!


では消灯9時までに戻らなくてはならないので…
久々の、家族そろっての手巻き寿司、
食べてから病院へ戻ります。


たくさんの
「早く元気になれ拍手」
本当にありがとうございます!
どうぞまたお送り下さいね★



元気になって
ぜひ皆さんとまた
あの夏コミ会場でお会い出来るますように!

早く身体を治すことに専念します!





城みづきより皆さんへ




で、おまけです。
早速草案が浮かびました…♪



銀時×月詠 「tenderly」 その1




「いったいいつまで掛かってるんだい…」

月詠は思わず口から出そうになったこの言葉を飲み込んだ。
いけない、いけない…
この子は焦らせてしまっては駄目な子だった…
ちゃんと自分で考えさせて、自分で決定させなくちゃ
駄目なんだったけ…


月詠が連れている少女は大亜。七歳。小学一年生。
月詠と銀時の双子の子ども、妹の大亜(だいあ)。
この子の双子の兄は武路躯(ぶろっく)。
男女の双子だった。


大亜と武路躯はまったく似ていない双子と言えよう。
男女と云うのもあるけれど、風貌が全く違っている。
離れていても勿論だが、一緒に並んで歩いていても
ちっとも双子には見えない外観。
まずはこの大亜、女の子の方だが…

白くてふわふわとしたくせのある髪の毛。
どこかぼやんとしたような、まあ言い方を変えれば
儚げな風情のある(銀時談)目つき、小さくて丸い桃色の唇。
透き通るような真白い肌色。
そう…まるで父親の銀時をそのまま子どもにした風貌で、
要するに銀時はこういう子どもだったという身体つきで
中身は女の子である…そういう風に考えてもらえば良い。
だが性格は、なかなか自分で物事を決定付けることが出来ず、
迷い始めたらいつまででも迷い、
あまり大声で笑うこともせず、おとなしげな少女…
母親である月詠の、物事を即座に決定し動く判断力や速さ、敏捷さは持ち合わせていない。
月詠はこの大亜の性格を、
いつも「のろい子だ…」と思ってしまうが父親の銀時は
「可愛くていいじゃねえか。女の子はこういうおっとりとしたトコがあって可愛いんだ。
なあに大丈夫さ、いざという時には煌めく目と精神を、ちゃんと俺から受け継いでいるからよ!へへっ」
などと言っている。
銀時は世の中の父親の例に洩れず、
娘可愛さにデレデレだった。




さて武路躯の方はいかがでしょう?
完成目指して頑張ります♪



★武路軀の軀は文字返還出来ないらしく
武路躯に変更します。















 

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